無気力な幼馴染みの甘い溺愛が止まらない!

挙動不審な由妃



【聖一side】


「白嶺、なかなか起きてこないな」


「珍しいなー、由妃ちゃんにしては」


「僕、起こして……」


「俺が起こしに行く」


他の男が由妃のことを起こしに行くとか無理。


霖の言葉を遮って由妃の部屋に行こうとすると、ちょうど由妃が部屋から出てきた。


「由妃、おはよう」


「あ、うん。聖君、おはよう」


由妃が俺の方を見て、由妃の顔を見て驚いた。


眠れなかったのか、目の下にクマが出来ていて。


まだ眠そうな瞳。


由妃にしては本当に珍しい。


「由妃、大丈夫?目の下にクマが出来てるけど、昨日は眠れなかったの?」 
 
 
心配になって、由妃の顔を覗き込みながら聞いてみると……


「あっ、だ、大丈夫!き、昨日夜遅くまで漫画読んでて、寝不足なだけだから」


顔を赤くして、背けられた。


由妃の様子がおかしい。


顔赤いし……もしかして、熱でもあるんだろうか。


そう思って、おでこに触れてみると……多分俺と同じくらいの体温。

< 156 / 230 >

この作品をシェア

pagetop