無気力な幼馴染みの甘い溺愛が止まらない!
冴木先輩、上原先輩、霖先輩……うん、覚えた。
「はい、こちらこそよろしくお願いします」
そう言って、深々と頭を下げた。
「そんなかしこまらなくてもいいよ」
「話は理事長先生から聞いた。困ったら、助けにはなるからな」
優しい先輩方だ。
「はい、ありがとうございます」
にっこりと笑いかけると、何故かクラスメイトの男の子達みたいに赤くなった。
クールそうな冴木先輩まで。
……何で、私が笑いかけたら顔が赤くなるんだろう?
それとも、熱があるとか?
だったら、大変だ……!
「……ヤバいな」
「めっちゃ可愛い!」
「破壊力すごいな……僕、大丈夫かな」
そんな心配をしている間に口々に何やら呟いている先輩方。
聖君はムスッとしてるし。
何がなんだか分からない。
「君達、もう用は済んだろう?もう理事長室から出なさい。生徒会メンバーは全員白嶺さんの大量の教科書とかを運ぶのを手伝ってあげるんだよ。まさか、全部を女の子に持たせて自分達は手伝わずにさっさと戻ったりしないだろうね?」
変な空気になっていたけど、理事長先生が戻してくれた。
ありがとうございます、理事長先生。
理事長先生に感謝しながら、聖君達の方を見て言う。