無気力な幼馴染みの甘い溺愛が止まらない!
でも、まだ緊張するなぁ……
聖君が近くにいるだけでドキドキと心臓の音がうるさい。
この心臓の音が聖君に聞こえていませんように……
「由妃、その髪型可愛い」
「えっ、あ……」
いきなりのことで反応が遅れてしまった。
か、可愛い……?
聖君が可愛いって……
理解したところで、一気に顔が真っ赤に染まった。
「由妃?顔真っ赤だけど、もしかして体調でも悪い?」
聖君は心配そうな顔で私の顔を覗き込んだ。
顔が近くて余計にドキドキする。
心臓が壊れちゃいそうなくらい。
と、とりあえず、否定しないと……
「体調は悪くないよ。何でもないから、大丈夫」
なるべく早く熱が冷めることを願いながら笑いかけた。
聖君は少しほっとしたような顔をして。
「ならよかった。でも、由妃。こんな炎天下だったら、熱中症になってもおかしくないし、少しでも体調が悪いと感じたら、教えてよ。保健室に連れていくから」
「う、うん。分かった」