無気力な幼馴染みの甘い溺愛が止まらない!


優しい笑顔と言葉に、せっかく収まっていた熱がぶり返す。


もうずるいよ、聖君……


「なぁ、霖!何か更に甘々具合が増したと思わない?」


「うん、ほんとそれ。この状態で付き合ってないというのが不思議でならない」


「先輩達もそう思いますよね?ほんっと焦れったくてー」


「まぁ、こればっかりは本人達の問題だから仕方ないわね。いい加減付き合ってもらいたい気持ちはあるけど」


その間に先輩達は何やらこそこそと小さな声で話し合っていた。


「そこ、うるさい」


「地獄耳!」


「穂希は特にうるさい」


「相変わらず酷っ!」


あはは、こういう時でも相変わらずだね…… 


「そんな言い争いしているうちに黎君の出番になったんだけど?」


「えっ、マジ!?」


「ほんとほんと。ほら」


霖先輩が指を指した先には冴木先輩がいた。


ってことは、いつの間にか2年生の障害物リレーが終わっちゃったんだ……

< 203 / 230 >

この作品をシェア

pagetop