無気力な幼馴染みの甘い溺愛が止まらない!
アイドル並みの人気
【由妃side】
朝4時に起きると、さっそくお弁当を作り始めた。
好き嫌い聞いてないけど、いいかな……
でも、とりあえず、お弁当だけは作らないと……!
この寮に入れてもらったのに、何もしないなんてよくないと思うから。
集中して作っていると……
「由妃、何してるの?」
「きゃっ」
ぎゅっと後ろから抱きつかれた。
突然のことで思わず悲鳴を上げてしまう。
「ふっ。可愛いね、由妃」
「か、可愛くないよ。聖君、目が悪くなったの?あと、急に抱きついてこないで?」
「目は悪くない。由妃が自分の容姿に自覚ないだけ」
最後の言葉は聞いてないみたい。
1番聞いてほしかった言葉なんだけど……
「ずっとこの体勢でいるの?」
「うん。由妃が料理してるのここで見とく」
「これじゃあ、動けないよ」
「分かった。じゃあ、離すよ」
パッと離してくれて、ようやく解放された。
聖君って甘えん坊さんなのかな……?
急に抱きついてくるなんて昔はしなかったし。
なんか可愛い……
そう思っていると、聖君はその間もじっと見てくる。
「そんなに見られたら緊張しちゃうよ」
「じゃあ、俺はいないものだと思って?」