無気力な幼馴染みの甘い溺愛が止まらない!
このまま逃げ切れるかな……?
1本目だから特に疲れてないため、そのまま全力で走れた。
最早、相手のことは気にしていない。
最後まで走り切ると、はぁはぁと荒い息を吐いた。
疲労を感じる。
本気で走ったことで余計に出てきた汗を拭い、落ち着くのを待った。
「私、何秒だった?」
「6.8秒だったよ」
タイムを測ってくれた子に聞いてみると、タイムを教えてくれた。
やった……!
去年よりもタイムが縮まってる……!
それが嬉しくていい気分のまま幸ちゃん達がいる方へ戻ろうとすると……
「白嶺さんって速いのね!」
キラキラした眼差しで、話しかけられた。
さっき一緒に走った子で、名前は確か小松うららさん。
「そうかな?」
「うん、本当に速かった!私、陸上部なんだけど、白嶺さんほど走れる人いないよ!陸上部にスカウトしたいくらい!」
「ふふっ、ありがとう」
陸上部だということは初めて知ったけど、納得。
だから、足が速かったんだ……
そこまで私と差がなかったはず。
僅差で私は勝てたんだよね。