無気力な幼馴染みの甘い溺愛が止まらない!
あの時、聖君の番だったの……?
「由妃が走ってる時、ちょうど生徒会長の番だったのよ」
やっぱりそうなんだ……
「凄かったよー。私が今まで見た中で1番飛ばしてた。もちろん女子は大騒ぎで、男子も騒いでたもん。レアだったよ、あんな生徒会長は」
「俺も初めて見たよ」
ってことは、本気出したってことだよね。
本気を出した聖君、見たかったなぁ……
「まだ50m走があるから、見れるわよ」
落胆した私に気づいた幸ちゃんが励ましてくれた。
「確かにそうだね」
50m走は絶対見たい。
まだ見るチャンスがあるんだって思ったら、どんなことでも頑張れる気がした。
それから、どんどん進んでいって、幸ちゃんの出番は終わった。
幸ちゃんのタイムは莉里ちゃんと一緒で9.0秒。
その次は男の子の番になった。
「皆、速いわね」
「さすが男子ー」
「うん、本当に速いよね」
私達女の子と比べると速い人が多い。
「あ、次スガよ」
見てみると、本当にスガ君で真剣な顔をしてる。