無気力な幼馴染みの甘い溺愛が止まらない!
助走して、転ばずに着地出来た。
「290cm」
負けちゃった。
少し悔しいな……
「今度は私の勝ち!」
「うん。うららちゃんは凄いね」
「そう言う由妃も凄いから!私も負けてらんない!」
まるで私をライバルのように言ううららちゃんに笑った。
そんな風に言われるほど私は凄くないのに。
でも、嬉しいな……
「ほーんと、仲良いわね。今日友達になったとは思えないわ」
「あら、幸、ヤキモチ?」
「違うわよ」
軽く言い合いしてるのを見て、仲良いんだなって思う。
何だか羨ましいな、こういう関係……
私は友達とこんな風に言い合いしたことがないから。
「どうしたの?由妃」
そんなことを考えてたら、莉里ちゃんに声をかけられた。
「あ、ううん。言い合い出来るような関係って、羨ましいなって思って」
「そう?そんないいものじゃないよ」
莉里ちゃんはそう言うけど、やっぱり羨ましいよ。
だって、気を遣わなくていいくらい仲良いってことだと思うから。
「っていうか、由妃が言い合いしてる姿なんて思い浮かばない」
「それは言えてるわ」
「うん、確かに」