無気力な幼馴染みの甘い溺愛が止まらない!
照れてるのかな……?
「うわー、由妃ちゃん最強だ」
「破壊力が凄いもんね」
「照れてるな、聖一」
「穂希達、うるさい」
最後に言った冴木先輩の言うことを否定してないから、照れてるってことだよね。
なんか、可愛いな……
じっと見ていると、それに気づいた聖君は隠してきた。
「わっ。ちょっと、聖君」
「今は見ないで」
それから聖君の手に覆われて、数秒経ったら離してくれた。
その時には、もう照れてなくていつも通り。
照れ顔を見ることなんてほとんどないから、貴重だったなぁ……
「本気出したのは、由妃が見たいって言ったからだし、その由妃が喜んでくれて俺も嬉しい」
そう言って、優しく微笑んでくれた聖君の笑顔に見惚れた。
やっぱり、聖君はかっこいい……
「甘っ!聖一、甘すぎるだろ!」
「初めて見たよ、こんな聖一君」
「お前、結構ヤバいな」
「うるさいって言ってるだろ」
呆れたような先輩達に顔をしかめる聖君。
ここ数日で、見慣れた光景。
それにクスッと笑いながら今日のことを思い返した。
うららちゃんと友達になれたし、聖君が本気出してる姿を見ることが出来た。
今日は本当にいい日だったな……
そう思えた1日だった。