無気力な幼馴染みの甘い溺愛が止まらない!
早く逢いたいという想いが積もっていく。
「彼もまた優秀だからね。まぁ、何に対しても無気力なところは玉にきずだが……」
無気力なところは変わってないんだなぁ……
思わずクスリと笑ってしまう。
聖君は、昔からそうだった。
必要以上に頑張ろうとしない。
それでも、優しくて、成績も優秀。
何でも完璧な幼馴染みなんだ。
「君、もしかして皇君を知ってるの?」
「はい。聖君は私の幼馴染みなんです」
私が勝手に呼んでる愛称を言ってもいいのか分からなかったけど、うっかり呼んでしまった。
「そうから幼馴染みか。だったら、皇君にいろいろ教えてもらうといい。彼はさっきも言ったけど、生徒会長だからこの学園のことをよく把握してるよ」
「はい、そうします」
特に気にしてないみたい。
よかった。
「白嶺さんはここが寮生活だということを知っているね?」
「あ、はい」
それが何なんだろう……?
急にそんなことを聞いた意味が分からなくて首を傾げる。
「普通なら女子寮なんだが、男子寮の中でも特別な寮があるんだ。その寮は生徒会に入っている人専用の部屋で皇君もいる。どうだろう?その寮にしないかい?」
男の子だけ……でも、聖君がいるなら入ってもいいかな。
女子寮の空きがないならしょうがないし……