無気力な幼馴染みの甘い溺愛が止まらない!
叩き起こすなんてさすがに出来ないけど、確かに聖君を起こした方がいいかもしれない。
先輩達、大変そうだから。
聖君の方に駆け寄ると、ソファに寄りかかった状態で寝ていた。
緩く目が閉じられていて、寝ているからこそよく分かる。
女の子が羨むほど綺麗な肌、整ってる顔立ち。
ほんとに聖君はかっこいい。
……って、そんなこと思ってる場合じゃなかった。
でも、なんか起こすの悪いな。
少し躊躇ったけど、意を決して聖君に話しかけた。
「聖君、起きて」
声をかけるだけじゃ多分起きないだろうから、軽く体を揺さぶる。
「……ん」
ゆっくりと目が開いて、こっちに目が向いた。
「由妃……?」
まだ少し寝ぼけてる感じが可愛い。
「うん、そうだよ」
そう思って笑うと、ぎゅっと抱きついてきた。
「せ、聖君」
「もうちょっとこのまま」
じっとこっちを見てきて、呆気なく降参。
それから何秒経ったかな……