無気力な幼馴染みの甘い溺愛が止まらない!
私が終わる頃には、先輩達も仕事が終わったみたいだった。
「本気モードの聖一君はやっぱり凄いね」
「いつもそれぐらいやってくれたらいいけどな」
「確かに!聖一が本気モードの時だったら、すぐ終わるもんな!」
そうなんだ……
普段はやる気を見せない聖君だけど、やろうと思えばテキパキと的確に指示を出してさっさと仕事を終わらせるんだね。
きっと、聖君は仕事が出来る人なんだろうな……
「凄いね、聖君は」
「別に」
その言葉通り、いつも通りの顔だった。
照れてもないし。
聖君にとっては普通のことなんだろうね。
「別にだってー」
「かっこつけてるよ」
「……何か言ったか?」
上原先輩と霖先輩が何かコソコソ言っていて、その2人を何故か睨む聖君。
どうすればいいか分からず、オロオロしていると。
「何やってんだ、お前らは。白嶺が見てるんだぞ?」
呆れたような冴木先輩の言葉に上原先輩と霖先輩は黙り、聖君は面白くなさそうな顔をしながらも睨むのをやめた。