大っ嫌いなのに………
「ウッ…グスン…ヒック …ヒック…採血…する…」
「やっと頑張る気になってくれたか
樹、叶花の気が変わらないうちに早く準備して 」
「はい 」
樹先生が準備して、その間に和樹くんに腕をまくられて、ゴムみたいなものを腕に巻かれた。
「和樹先生、準備できました 」
「叶花、腕ここに乗せて 」
採血台の上に手を乗せると、後ろから和樹先生にギュッと固定されてしまった。
「消毒して刺すね。怖いなら目瞑って」
「うん… 」
ひんやりした感覚がするとすぐに針が刺される。
もちろん目を瞑っていたんだけど、それでも痛みを感じて目の隙間から涙がポロポロと溢れてくる。