大っ嫌いなのに………
「ハァ………ハァ 」
「叶花、気分悪い? ゆっくり深呼吸しよう 」
「ハァ…グスッ む…り 」
和樹くんの優しい声が聞こえても、痛くてそれどころじゃない。
目眩まで出てきたのに、針が抜かれるまで泣き続けてしまう。
「ハァ…ハァ…ハァ 」
「叶花ちゃん、痛いの終わったから、もう大丈夫だよ。
ちょっと辛くなっちゃったね。
落ち着いて俺の声聞いて息してみて。吸って、吐いて 吸って………」
樹先生の声を聞きながら、ゆっくり呼吸に集中すると、過呼吸ぽいのは治まってきた。