大っ嫌いなのに………
「樹先生、ごめんなさい。
反省しているから点滴しないで! 」
「こないだのことはもう怒ってないから謝らなくて良いよ。 でも、叶花ちゃんキツそうだからそのお願いは聞けないな 」
「大丈夫だからそれだけは本当にいやぁー 」
逃げようとベッドから起き上がろうとするけど、私の体は和樹くんによってすでに抑えられていた。
「和樹くん離して! 」
「離したら、叶花また逃げるだろ? 」
「点滴しなければ逃げない 」
「じゃあこれから点滴するから、叶花ちゃんは逃げるってことか 」
樹先生は点滴を準備しながら、ニヤッと笑ってそう言った。
和樹くんだけじゃなくて樹先生にまで思考回路見破られている。