大っ嫌いなのに………

「叶花ちゃんの辛い気持ち気づいてあげられなくてごめんな。

痛いことしないのは約束できないけど、今回は夜、叶花ちゃんが寝るまではいっしょにいてあげるし、昼も寂しくなったら呼んでいいから頑張れない? 」


「グスッ…樹先生がいてくれるの? 」


「そのつもりだけど、和樹先生じゃないと嫌だった?」


「ううん…嫌じゃない…樹…先生そばにいて
樹先生がいるなら頑張れる… 」

小さな手で俺の白衣をギュッと握る叶花ちゃん。

和樹先生じゃないと嫌とか言われなくて良かったなんて
心の中では思ってしまった。



でも、和樹先生の横顔が少し寂しそうで、嬉しい顔はできないな。



「あー、樹に叶花取られちゃった
叶花が小さいときは俺が寝かしつけていたのに… 」


そう呟く和樹先生…


叶花ちゃんは本当愛されているな…



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