大っ嫌いなのに………
「けっこう難しいかもしれないけど、焦らないでできるところまでやってみて。すぐにわからなくても叶花が分かるまで説明してあげるから 」
「ありがとう! 」
目の前の問題は自分一人だと解く気にもなれないような問題だけど、和樹くんの言葉で精神的に楽になって、集中力も湧いてくる。
和樹くんは言葉通り、私がすぐに理解できなくても怒ったりせずに何度も何度も教えてくれた。
今回のテストはいけるかも…
和樹くんが高校生だった時や、紗希みたいな順位は取れないけど、苦手科目の点数をあげれば学年順位はかなり上がるはず。
そう思ったから、和樹くんが教えてくれる時間は苦手科目を手伝ってもらって、自分の得意科目は夜中に一人で勉強する日々が続いた。