大っ嫌いなのに………

「じゃあ、消毒してから刺すよ。嫌だと思うけどごめんね。すぐ終わるからね 」


手にスースーした感覚がした直後、鋭い痛みを感じた。



「いっ、たい………グスッ… グスッ 」


「はい、終わり。よく頑張ったな 」


痛かったよ………
もう終わったのに涙が引っ込んでくれない。


すると、いきなり樹先生の手が伸びてきた。


反射的に目を瞑ってしまうと目元に樹先生の指が触れられる。


「痛い思いさせてごめん。
叶花ちゃんを泣かせないようにもっと上手に刺せるようにならないとな 」


私の涙を拭いながらそんなことを呟く樹先生。



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