大っ嫌いなのに………

この熱で痛いことされないわけがない。


私のこと呼ばないで ! というか今すぐ逃げたい!

そんな考えで頭がいっぱいになっていると、隣の紗希に声をかけられてハッとする。


「叶花呼ばれているよ!歩ける? 」

「やだっ!ゲホッ…行かないし。歩けないもん 」

「ダメだよ。叶花の嫌な気持ちは分かるけどこの熱だと危ないから樹先生になんとかしてもらわないと。身体支えてあげるから行こう 」


「ゴホッ ゲホッ…やっぱ帰る。樹先生怖い 」


和樹くんがいない間、頼れるのは樹先生だけなのに、最終的には医者の樹先生が怖いって気持ちが勝ってしまう




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