大っ嫌いなのに………
「樹、叶花を泣かせないようにするのは
きっと無理だと思うよ(笑)俺がやっても泣かなかったことないし
叶花の血管見つけにくいのに失敗しないから、樹は十分上手いと思うけどな… 」
「和樹先生がやっても泣かれるぐらいだからやっぱり無理ですよね… 」
苦笑して和樹くんに言葉を返す樹先生。
そんな2人のやりとりを見ている間に涙は止まった。
相変わらず体中が痛くて辛いけど…。
「叶花ちゃん、点滴終わるまでここで寝て良いよ 」
「うん… 」
ベッドに横になると樹先生が分厚い毛布をかけてくれた
「ありがとう」ってお礼を言いたいところだったけど
具合の悪さに逆らえなくてすぐに眠ってしまった。