大っ嫌いなのに………
「やだーっ やめて… グスッ…樹先生のバカッ…鬼ぃっ!!」
叶花ちゃんの泣き声が診察室に響く。
全身を使って全力の抵抗…
注射する時よりすごくないか…
でも、叶花ちゃんがものすごく抵抗する理由がすぐ分かった。
叶花ちゃん生理中だったんだ。
男の俺に見られて、その上何か言われたらもっと嫌がるだろうから、そのことはあえて何も言わない。
「お尻に薬入れるから、力抜いてね 」
「グスッ…できない…離して。こんな格好恥ずかしい…」
「力抜かないとちょっと痛いよ 」
「いたーい…グスッ 」
「薬入れるのは終わったよ。お腹痛くなると思うけど5分くらい我慢してね 」
「無理、トイレ行く。恥ずかしいからもう離して!」
「ダメ!今行ったらもう一回やらないとだし、俺がお尻抑えてないと漏らしちゃうよ」
「グスッ…樹先生の鬼… 嫌い 」
叶花ちゃん………その言葉はグサッとくるよ…