大っ嫌いなのに………

「吐けない? 」


「大丈夫…。気持ち悪く何てないもん…」


こんなに酷い顔色している人にそう言われたって

ごまかされる訳ないから。


嫌がると思うけど吐かせてあげるか。

ゴム手袋をはめる。


「ほら、逃げない 」


何をするのか感づかれたみたいで俺から離れようとする叶花ちゃんの手を掴む。


小さい子どもより目が離せない


「やっ……… 」


「全く危ないことするなよ。
こんな具合悪いのに動いたら転んじゃうでしょ 」


「だって、樹先生が…」


「これは叶花ちゃんの為だから
ずっと気持ち悪いと辛いの叶花ちゃんだから頑張ろうよ? 」


「グスッ…気持ち悪くても良いから放っておいて 」


大粒の涙を流しながら、俺の手を解こうとする叶花ちゃん


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