大っ嫌いなのに………
「叶花ちゃんがこんなに辛そうにしているのに、何もしないなんてできないから
ごめん、嫌なのはわかるけど無理矢理するね 」
叶花ちゃんの顔を抑えて口の中に手を突っ込んだ。
すごい嫌がりようで心が痛んだけど、これは叶花ちゃんのためだと自分に言い聞かせる。
「オェッ………ゴホッ…もう先生やだ…ゲホッ」
顔を振るわせながら抵抗し続ける叶花ちゃんをどうにか抑えて何回か手を出したり入れたりしたところでようやく吐き気が治まった様子だ。
「もう気持ち悪いの治った? 」
「うん… 」
「おっと! 」
終わった途端俺の体の方に倒れ込む叶花ちゃんを抱きしめるように支える。
「このままジッとしていて。辛かったな…」
そう言って、髪をポンポン撫でている間に叶花ちゃんは疲れ切って眠ってしまった。
具合悪い状態とはいえ叶花ちゃんが俺の腕の中にいて正直嬉しくなってしまった。