大っ嫌いなのに………

退院の日


「叶花ちゃん、退院おめでとう 」

「本当叶花が元気になってくれて良かったよ 」


病室には樹先生と和樹くんが来てくれた。

和樹くんは今日は午前勤務だったから、和樹くんと一緒に帰る。



やっぱり病院と言う場所は苦手だから、早く家に帰りたくて荷物を持って病室を出ようとすると

樹先生に呼び止められた。


「叶花ちゃん、退院しても無理はダメだよ。それから少しでも体調悪くなったら隠さないで病院に来るか、和樹先生に言うこと。分かった? 」


「うん、なるべくそうする 」

病院は怖いから自信はないけど。


「おっ、叶花、成長したじゃん。前までなら絶対嫌だとか言っていたのに。
これは樹のおかげだな。良かったな、樹!」


和樹くんは私の頭をわしゃわしゃ撫でた後、樹先生を見る。



和樹くんが樹先生をニヤニヤした顔で見ているのは、私は知らなかったことだけどね。






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