大っ嫌いなのに………
嫌がっても結局、樹先生の診察を受けないといけなくなってしまった。
聴診されて、瞼も少し下げられた。
「叶花ちゃん、貧血出てるよ。
明日検査して結果によっては鉄剤出すから病院においで 」
「グスン…絶対、嫌っ! 」
貧血の検査って採血するんでしょ…
それなのに病院なんて行きたくない。
「叶花ちゃん、病院来なかったら怒るよ? 」
「や…なの、グスン…樹先生のバカッ! 」
「叶花‼︎ 樹は心配して言ってくれているんだよ 」
和樹くんの低い声。
樹先生が私の為に言ってくれているのはわかっている。
和樹くんと樹先生に謝らないといけないけど、明日の検査がどうしても嫌すぎて涙が止まらなかった。