大っ嫌いなのに………
学校が楽しくて、病院に行く約束なんかすっかり忘れてたのに…
行かないとダメなのは分かっていても、採血されるのを知ってしまっているから、どうしても嫌だという気持ちが勝ってしまう。
「叶花、そんなに暗い顔してどうしたの? 」
紗希が話しかけてきた。
「紗希,今日紗希の家に行っても良い? 」
「良いけどどうしたの? 」
「少しだけかくまわせて(涙) 」
「その反応はまだ病院関係か(笑)
良いけど後から、樹先生に怒られるよ 」
さすが紗希!
私の病院嫌いのことをよく分かっている。
樹先生の怒った顔を想像できても,
少しでも時間稼ぎをなんて思ってしまって、そのまま紗希の家に行くことになった。