0631
私は夜、花火大会のあと
友達と一緒にそのままぶらぶらしてた
会場の人混みや渋滞した車の列やバスの
行列がいなくなると
明かりも少ない田舎の夜に
星が瞬き
若者が沢山集まっていた
「おつかれさまでーす」
友達がそう言いながら私を連れてその中に入っていく
新しい世界
危険な雰囲気
どこからか
バイクも大きな騒音を出しながら
集まってくる
結構年上の先輩の男たちの馬鹿騒ぎが
向こうであっているみたいだけど
私にひとりの男子が声を掛けてきた
「4組の◯◯かれん、だよね?」
あ、こいつ髪染めてこの前学校に入れなかった◯◯斗愛!だ!
二人話をしていると
友達はいつのまにか自然といなくなってた
かなりいろんなことを話した
二人のそれぞれの話や
家庭環境、二人とも親が離婚していることなど
高校行けるのかなみたいな普通のことや
いろんなたくさんの話をしているうちに
正直眠くなってきた
「今日俺んちに来いよ!」
家に帰らないことはなかったから
どんなに母親が家にいなくても。
私が帰らないことはなかったから
でもどう考えてもここからなら
家まで自転車で帰るより
斗愛の家の方が近いみたいだった
帰り道ついででもいいから
せっかくだから寄っていこうと
思った