0631
その日のあのことは

私にとっては地獄としか回顧しようがないこと

母親から買い物を
メールで頼まれて

仕方なく、斗愛の家から
夜中に、スーパーに寄ってから家に帰るときがあった。



明るいところを帰ろうと思って
とぼとぼ歩いていると



斗愛の先輩、私も知ってる
年上の男たちが

5、6人絡んできた


逃げるように買い物袋を持って
早歩きで先を急ぐと

一人が正面に回って

私は完全に前をふさがれた



それから電話していたやつの友達なのだろうか



もう10人くらいになった集団に



無理やり掴まれて
地面に、たおされて服を脱がされて




それが私に起きた、14歳の夏の終わりの最低な出来事だった




ボロボロになったスーパーの袋をもって

家についた



母親は、「あら買ってきてくれたの?別に今日じゃなくても良かったのに。」と言った



私は自分の布団に行き

倒れ込むように寝た






朝起きて、携帯を見ると、あの時間頃に、
斗愛から

「おやすみ」

というメールが来てた





何も返せなかった。



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