恋する理由がありません~新人秘書の困惑~
聞かれたことにすべて答えたわけではないが、私が今言ったことに嘘はない。
私は恋愛音痴……というより無知に近い人間なのだ。
“好き”ってなんだろう?
人間的にとか友達としてウマが合うのとは違う、恋愛としての“好き”が、私はこの歳になっても未だによくわかっていない。
とにかく、私は健吾さんが口にした内容の恋愛レベルには程遠くて。
それを人前で言えばかなりの確率で引かれるので、話を逸らすようにしている。
「莉佐ちゃん、年齢いくつ?」
「二十五です」
「もっと良い男と恋愛しなよー」
そう言われても、正直なところ世間一般の女子みたいに彼氏が欲しい欲求が私にはない。
私が生きて行くために恋愛はとくに必要ないと考えているからだ。
思い返せば高校時代から現在まで、付き合ってほしいと告白を受けることはあった。
だけどどんなに熱心な人でも今まですべて断ってきた。
好きかどうかわからない男性と、付き合ってもいいのだろうか?
冷めた見方なのかもしれないが、片方だけが一生懸命なだけでは恋愛は成立しないと思う。
そんな認識の私が、もし誰かと気持ちのないまま付き合えば、相手が気の毒だ。
なにか理由があれば私にも恋愛できそうな気がするものの、今のところ恋の仕方も恋心もわからないまま日々が過ぎていく。
恋愛経験ゼロだとは、なかなか大っぴらには言えないけれど。
私は恋愛音痴……というより無知に近い人間なのだ。
“好き”ってなんだろう?
人間的にとか友達としてウマが合うのとは違う、恋愛としての“好き”が、私はこの歳になっても未だによくわかっていない。
とにかく、私は健吾さんが口にした内容の恋愛レベルには程遠くて。
それを人前で言えばかなりの確率で引かれるので、話を逸らすようにしている。
「莉佐ちゃん、年齢いくつ?」
「二十五です」
「もっと良い男と恋愛しなよー」
そう言われても、正直なところ世間一般の女子みたいに彼氏が欲しい欲求が私にはない。
私が生きて行くために恋愛はとくに必要ないと考えているからだ。
思い返せば高校時代から現在まで、付き合ってほしいと告白を受けることはあった。
だけどどんなに熱心な人でも今まですべて断ってきた。
好きかどうかわからない男性と、付き合ってもいいのだろうか?
冷めた見方なのかもしれないが、片方だけが一生懸命なだけでは恋愛は成立しないと思う。
そんな認識の私が、もし誰かと気持ちのないまま付き合えば、相手が気の毒だ。
なにか理由があれば私にも恋愛できそうな気がするものの、今のところ恋の仕方も恋心もわからないまま日々が過ぎていく。
恋愛経験ゼロだとは、なかなか大っぴらには言えないけれど。