愛しているから殺させて
乙女の初恋
電気が消された部屋の中、二人の男女が向かい合っていた。二人を照らすのは小さなキャンドルの光だけだ。
テーブルの上には、ケーキや豪華な食事が並んでいる。しかし、女性と男性は決してそれらに手をつけることはせず、ただ互いを見ていた。
そこにあるのは、恋人同士にある甘い雰囲気などではない。女性の手には拳銃が握られており、その銃口は男性に向けられている。
「ま、待ってくれ!俺が愛してるのは君だけだ!」
「……その言葉、聞き飽きたわ」
静かな街に銃声が響いた。
悲劇の始まりは、およそ七年ほど前。悲劇を引き起こすことになるブランシュ・ネルネがまだ医大生だった頃である。
手入れされた美しい白い髪に宝石のような赤い瞳を持った彼女はとても美しく、医大生の多くが彼女の美貌に見惚れた。
「ブランシュさんがお医者さんになったら、毎日でも診てもらいたいなぁ……」
「馬鹿!お前じゃ釣り合わねぇよ」
「今度食事に誘ってみようかな……」
「やめとけやめとけ!ブランシュは勉強で忙しいんだ」
テーブルの上には、ケーキや豪華な食事が並んでいる。しかし、女性と男性は決してそれらに手をつけることはせず、ただ互いを見ていた。
そこにあるのは、恋人同士にある甘い雰囲気などではない。女性の手には拳銃が握られており、その銃口は男性に向けられている。
「ま、待ってくれ!俺が愛してるのは君だけだ!」
「……その言葉、聞き飽きたわ」
静かな街に銃声が響いた。
悲劇の始まりは、およそ七年ほど前。悲劇を引き起こすことになるブランシュ・ネルネがまだ医大生だった頃である。
手入れされた美しい白い髪に宝石のような赤い瞳を持った彼女はとても美しく、医大生の多くが彼女の美貌に見惚れた。
「ブランシュさんがお医者さんになったら、毎日でも診てもらいたいなぁ……」
「馬鹿!お前じゃ釣り合わねぇよ」
「今度食事に誘ってみようかな……」
「やめとけやめとけ!ブランシュは勉強で忙しいんだ」
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