愛しているから殺させて
「勉強!わかんないところあるから、教えてくれない?ブランシュってテストで毎回一位じゃん」

お願い、とピーターに頼まれてしまいブランシュは「わかりましたよ」と言う。人から「勉強を教えてほしい」と言われることは珍しいことではないので、断る理由がないのだ。

「本当!?なら行こう!!」

目を輝かせたピーターはブランシュの手を掴み、図書室を足早に出る。突然のことにブランシュは驚いたものの、ピーターが離さないと言わんばかりに強く手を掴むので、逃げられない。

「ピーターさん、勉強なら図書室ですればいいのではないですか?」

「俺、静かなところだと集中してできないんだよね〜」

ピーターはそう言い、ブランシュを引っ張っていく。医大から三十分歩いてブランシュが連れて来られたのは、学生や会社員などが休憩をしているカフェだった。スイーツビュッフェが有名らしく、たくさんのケーキが並んでいる。

「ここでしようよ!甘いもの食べながらさ」

ブランシュが答える前にピーターにカフェの中に押し込められ、席に案内される。席に座ると、ブランシュはすぐに参考書を広げた。
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