毒吐き幼なじみはときどき甘い。
げほげほっ、と咳き込んで、苦しそうに息をする昴くん。
「……熱ある?」
「あ?
…あるよ。悪いか」
「悪いなんて言ってない」
なんで昴くんはそうも捻くれてるわけ?
どれくらいあるんだろうと昴くんの額に触れたら、
間違いなく熱あるじゃんってわかるくらい、熱かった。
「……!!
さ、わんなバカ!!」
「あぁ…」
額に触れてた手を思いっきり払われて。
『そりゃ嫌いな人に触られたくないか』と、払われた自分の手を見つめながらぼんやり思った。