毒吐き幼なじみはときどき甘い。
そのまま、ゆっくり腕を引かれて。
「え、…ちょちょちょ!!」
「……なに」
「なんで家に引き込んでいく…!?」
熱で弱ってるはずなのに、すっごい力強っ!!
「……迷惑じゃないから、」
「……?」
「……そばにいてよ」
熱で赤く染まる昴くんの顔は
いつもみたいなイジワルじゃなくて。
「………うん」
甘えるように首を傾げる昴くんには、逆らえなくて…
昴くんの力に身をゆだねるように家に入って
パタンとゆっくり玄関の扉が閉まった。