毒吐き幼なじみはときどき甘い。
「謝れとは言いませんけど、
私の友達を悪く言うのはやめてください」
失礼します。という千花の声が聞こえた後、1つの足音が遠ざかっていった。
あのバカ…この手の女にその言い方は…
「なんだアイツ、うっぜぇな」
ほらな!
反感買うだろ。
ったく…後のこと何も考えてねぇんだから…バカ千花。
仕方ねぇ…フォローしとくか。
「ねぇキミたち」
千花を睨む視線を遮るように、女子2人の前に立った。
千花を見ていた鋭い目は、俺をとらえた瞬間柔らかいものに変わる。
「えーっ、なんですかぁ〜?」
さっきまでの声は幻聴か?と思うほど、甘い声で上目遣いまでキメてくる。
わー…キッツ。
でもここでキレたらフォロー出来ねぇし、我慢。