毒吐き幼なじみはときどき甘い。



それに、昴くんあまりにも普通すぎない?



さっきまでの不機嫌は治ったっぽいし、いつも通りの悪口だし…



私が大嫌いって言ったこと、なかったことになってる?



それとも、嫌いなことなんて最初からわかってたから、特に態度も変わらないってことなのかな。




「は?海、なに泣いてんの?」



「泣いてないってば!」



「泣いてんじゃん」




雪森くんの隣に戻った昴くんは、ようやく雪森くんたちに気付いて海ちゃんをからかってる。



……昔は、兄妹喧嘩してる時に昴くんが現れて


2人のことは無視して、いつも私を引っ張ってどこかに逃げてたのに。



今は…




「天、あんま海いじめてやんなよ」



「知るかよ。
邪魔したのはそっち」




私が無視されてる。





< 139 / 293 >

この作品をシェア

pagetop