毒吐き幼なじみはときどき甘い。
それに、昴くんあまりにも普通すぎない?
さっきまでの不機嫌は治ったっぽいし、いつも通りの悪口だし…
私が大嫌いって言ったこと、なかったことになってる?
それとも、嫌いなことなんて最初からわかってたから、特に態度も変わらないってことなのかな。
「は?海、なに泣いてんの?」
「泣いてないってば!」
「泣いてんじゃん」
雪森くんの隣に戻った昴くんは、ようやく雪森くんたちに気付いて海ちゃんをからかってる。
……昔は、兄妹喧嘩してる時に昴くんが現れて
2人のことは無視して、いつも私を引っ張ってどこかに逃げてたのに。
今は…
「天、あんま海いじめてやんなよ」
「知るかよ。
邪魔したのはそっち」
私が無視されてる。