毒吐き幼なじみはときどき甘い。



私がゆきくんと遊ぶと、昴くんも無理して外で遊んで。


昴くんは運動や暑さが苦手だったのか、雪森くんの言った通り、しょっちゅう鼻血を出してた。



それで、ゆきくんと遊ぶのをやめて昴くんの面倒を見るハメになって…



……うん。昔から昴くんって面倒な子だったな。




「あ、もしかしておまえも
俺が鼻血出すと思ってんの?」




ぼんやり昔のことを思い出してたら、昴くんが急に後ろに振り向いて、


ジト、と私を睨みつけた。




「……汚されたらやだな、とは思った」



「だから、今は平気だっつの!
……いつまで俺は、ガキのままなんだよ」




なぜか不貞腐れたようにフイッと顔をそらす昴くん。



……別に、小さい頃のままなんて、思ってないけどな…。




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