毒吐き幼なじみはときどき甘い。



ぷらん、と揺れるでろでろくん(水色)が、なんだか嬉しそうに見える。



私のカバンに付いてるでろでろくんを、カバンごと雪森くんのでろでろくんに寄せた。




「……!」



「カップルでろでろくん、
やっぱり並んでる方が幸せそう」




ゆらゆら揺らしていると



突然カバンを引っ張られて、奪われた。




「こんなのお揃いにして嬉しいの?
気持ち悪」




奪ったのは、不機嫌そうにでろでろくんをつっつく、昴くん。




「……返して」



「やだね。
おまえ、こんなことしたらどうなるか、
予想できないの?」




……こんなこと?



なんの話?




「悪趣味なマスコットつけてるって言いたいの?」



「違う。
……天とお揃いのものを付けてることだ」




< 155 / 293 >

この作品をシェア

pagetop