毒吐き幼なじみはときどき甘い。
空いていた席にお弁当を置いて、腰を下ろす。
隣には、友達と大きな声で喋っている先輩らしき人。
いつもではあるけど、食堂での食事はやっぱり落ち着かない。
昴くんと顔を合わせることがなければ、絶対教室の自分の席で食べるのにな…。
そんな、叶いもしない願望を抱きながら、黙々とお弁当を食べる。
隣の先輩がうるさくて落ち着いて食べることも出来なくて、
早くこの場を去ろうと急いで食べることに必死になってしまっていたら、味わってる余裕なんてなく。
最後に食べた甘いたまご焼きの味しか残ってなかった。