毒吐き幼なじみはときどき甘い。
もしかして、
私が過剰に昴くんのことを気にしてただけで
昴くんはなんとも思ってなかった…?
「俺は嫌じゃねーから、
千花がいいなら一緒でいい」
『時間なくなるからとっとと決めろ』と言う昴くん。
嫌じゃないって言われたら、何度も断るのも申し訳なくなって…。
「……迷惑じゃなければ…一緒に食べる」
「さっさとそう言えばいいんだよ、バァーカ」
私の頭を軽く小突いた昴くんは、いつもと同じように雪森くんの席に行って、
今日は私がいるからか、わざわざ机をくっつけて準備してくれた。
「……自分が一番喜んでんじゃん」
そんな昴くんを見ながら、雪森くんがボソッと何かを呟いたけど、
聞き返す前に『行こ』と背中を押されたので、黙ってふたりで昴くんのもとへ歩いた。