毒吐き幼なじみはときどき甘い。



「……い、言ってねぇ!」



「言ってた!」



「もし言ってたとしても、
今はそんなことどうでもいいだろ!」



「……あ〜、そうだよな。
昴、好きな子できたんだもんな?
女の幼なじみなんかいるって言わない方がいいよな」




金髪男がニヤッと笑った。



……え、


好きな子できた…って?




「え、ケンゴそれなんの話?」




そこに食いついたのは雪森くん。




「カラオケの時、隣の部屋の子と連絡先交換したっつったじゃん?
早速今日、放課後会う約束してんだぜ?」



「は!?言うなよバカ!!」




焦ったように立ち上がる昴くんに、


なぜか、胸がムカムカした。




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