毒吐き幼なじみはときどき甘い。
「知ってるって…
カラオケで会ってた?」
「ううん。カラオケにいたのは知らなかった」
「じゃあ、どこで知り合った子?」
「……小学校の同級生なの」
ボソリと小さな声で呟いたら、
雪森くんがはぁ…と息を吐いた。
「……絶対なんかあったじゃん、それ。
ただの同級生、ってわけじゃないんだ?」
「………なんかあった、といえばそうなんだけど…
私が引きずってるだけ」
「なに?引きずってるって」
話すとは言ったけど、
結構ズケズケ聞いてくるのね雪森くん。
「……友達、だった」
「今は友達じゃないってこと?」
「そういうこと」