毒吐き幼なじみはときどき甘い。



「……嫌われた原因は私にあるの。
今さら仲直りしたいなんて…きっと昴くんは許してくれないよね…」



「そんなことないよ。
すーくんだって、千花ちゃんのことが大好きなんだから」



「なんでおばあちゃんはそんなことわかるの?」



「長く生きとるからかねぇ」




温かいお茶を飲みながら、にこにことまた笑ってる。




「だから今おばあちゃんに話したこと、すーくんにも伝えてみるといいよ」



「……そうだね」




本当は、許してもらうだけじゃ足りないんだけどね…。



でも、まずは自分の気持ちを全部話さないといけないのはわかってる。



その後どうなるかは、昴くん次第…だよね。




「ありがとう、おばあちゃん。
昴くんと、ちゃんと話してみる」



「仲が良いのが一番だからね」




ニコ、と笑ったおばあちゃんは(おもむろ)に立ち上がって。





「お昼ご飯作るねぇ」



「え!!
柿食べてお腹いっぱいだよ…」




お母さんのご飯作りすぎなところは、おばあちゃん譲りなんだなって思った。




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