毒吐き幼なじみはときどき甘い。
ふたりの後悔
「それじゃおばあちゃん、また来るね」
「気をつけて帰ってねぇ」
お互いに手を振って、のほほんとしたおばあちゃんの声を聞いてから自転車を漕いだ。
はぁ〜。おばあちゃんと話してるとなんだか心が洗われる気がするよ。
……あぁ、でも
昴くんとちゃんと話すって言ったけど、どのタイミングで?
ケンカの原因っていうか…私が昴くんを避けるようになってしまったことを謝るのって、今更感がすごいじゃん。
時間が経つと謝りにくくなるって、こういうことだよなぁ。
家に近づくにつれ、だんだん憂鬱になってきた。
家に着いて自転車を停めていたら、
隣の家のドアがガチャっと音をたてて開いた。
「……あ」
「……!」
出てきた昴くんが、私に気付いて声を漏らした。