毒吐き幼なじみはときどき甘い。




「……」




謝るなら、


今なんじゃない?




「……嫌いじゃ、ない」



「……」



「嫌いじゃないから…
あの……」




ほら、早く



ごめんなさいって、言わなきゃ。




「ご、ごめんなさ…」



「いいって」




最後まで言う前に、


昴くんに遮られた。




「嫌われて当然のことしてきてるし、
今さらそういうの言われても、嘘にしか聞こえない」



「そうじゃなくて…!
あの…昔、突然避けちゃったこと…ごめん…」



「今さら?
それも、俺のこと嫌いになったからだろ?」




『嫌いな人とは関わりたくないモンだし、わざわざ謝んなくていい』って、棒読みでどこか不機嫌そうにそう言う昴くん。



……やっぱり、


私のせいでもうめちゃくちゃ拗れちゃってて、取り返しつかないのかな…。




< 218 / 293 >

この作品をシェア

pagetop