毒吐き幼なじみはときどき甘い。
「……」
謝るなら、
今なんじゃない?
「……嫌いじゃ、ない」
「……」
「嫌いじゃないから…
あの……」
ほら、早く
ごめんなさいって、言わなきゃ。
「ご、ごめんなさ…」
「いいって」
最後まで言う前に、
昴くんに遮られた。
「嫌われて当然のことしてきてるし、
今さらそういうの言われても、嘘にしか聞こえない」
「そうじゃなくて…!
あの…昔、突然避けちゃったこと…ごめん…」
「今さら?
それも、俺のこと嫌いになったからだろ?」
『嫌いな人とは関わりたくないモンだし、わざわざ謝んなくていい』って、棒読みでどこか不機嫌そうにそう言う昴くん。
……やっぱり、
私のせいでもうめちゃくちゃ拗れちゃってて、取り返しつかないのかな…。