毒吐き幼なじみはときどき甘い。
*昴side
これ以上千花と話してたらボロが出そうで、急いで逃げた。
……なにが、『昔と同じになんてなれない』だよ。
俺が一番、あの頃に戻りたいって思ってるくせに…。
約束なんてないけど、逃げた手前すぐに家に戻るのは恥ずかしくて、どこか店に入ろうかと思っていたら
ちょうどスマホが着信を知らせた。
「……天?」
休みの日に天から電話なんて、珍しい。
なんの用かなんて深くも考えずに電話に出た。
「もしもし」
『もしもし、昴?
今暇か?』
「おー、暇」
『今から俺ん家来れるか?』