毒吐き幼なじみはときどき甘い。
いつもと違う自分
*千花side
「うわ、寝癖やば」
学校に行くべく朝起きたら、びっくりするくらい髪が跳ねていた。
ブラシで整えようとしても、今日のはかなり頑固だ。
仕方ない…今日は髪型を変えるか。
結んでも跳ねてるのがわかってしまうから、三つ編みにした。
……あぁ、なんか“地味”に拍車がかかってる気がする。
また、昴くんに意地悪言われるかな。
もう……なにも言わないかな。
「昴くん…」
『昔と同じになんて…なれないと思う』
その言葉を思い出すと、ぎゅっと胸が苦しくなる。
わかってる。昴くんにそう言わせたのは、私の性格が原因。
寂しいとか、悲しいとか、私にそんなこと思う権利なんてない。