毒吐き幼なじみはときどき甘い。
わかってくれない
「どぅわぁ!!」
女子トイレから出たらいきなり誰かに腕を掴まれて、反射で大きな声が出てしまった。
「……驚かせてごめん」
「びっくりしたぁ…!
ゆきくんか…」
さすがにいきなり手を掴まれると、知り合いでもびっくりしちゃう。
「……それ、海にやってもらったの?」
「え?
あっ、顔!?
海ちゃんの友達が髪いじったりメイクしてくれて…
ごめん、見苦しい!?」
髪を掴んで、髪で顔を隠していたら
「見苦しくないよ。
すごくかわいい」
「……あ、え…」
イケメンな雪森くんにまっすぐ見つめられて、しかも視線が甘くて…
そんなのドキドキしないわけがなくて、パッと視線をそらした。
「……って、一番に言いたくて、
こんなとこで待ち伏せしてた、ごめん」
「いや…」
「……もしかして、
昴にも言われた?」