毒吐き幼なじみはときどき甘い。
隠しごと
「……」
「……」
2人で、昴くんを尾行してた時に来た喫茶店にやってきたものの…
席に座っても無言。
気まず…。
いや、話があるって言ったのはあっちだし、私は待ってて大丈夫だよね。
頼んだコーヒーをひと口飲む。
うん。
苦ッ!!
さすがにブラックは無理だ、と思って砂糖の瓶を取ろうとしたら、
「……どうぞ」
さなちゃんが瓶を渡してくれて、小声で「ありがとう」と言ってそれを受け取った。
……私、そんな苦そうな顔してた?
角砂糖を2つ入れてスプーンで混ぜていると、
「……昴くんがね、
千花ちゃんはコーヒーブラックで飲めないって言ってた」
さなちゃんがそう言って、「へぇ…」と返した。
……昴くんめ。余計なことを。