毒吐き幼なじみはときどき甘い。
強引に手をとられて、昴くんの胸に当てられた。
「わかる?
めっちゃドキドキいってんの」
「……朝ランニングでもしたんじゃないの?」
「おま…相変わらずひねくれてんな」
ふい、と顔を背けながら言うと、昴くんが呆れたような声を出す。
でもその後、すぐに嬉しそうな声になって。
「……ま、ひねくれてんのもかわいいけどね(耳赤いの見えてるし)」
「……もう!早く学校行く!!」
あまりにも恥ずかしいことを言うから、さすがに顔を隠そうと昴くんの前を歩いた。
手は、私から繋いだけどね。
「……(俺の彼女、ツンデレかよ)」
毒吐き幼なじみが
今度は砂糖ばっかり盛ってきて困ります。
*おわり