毒吐き幼なじみはときどき甘い。
ん?と眉間にシワを寄せて目を細めると
あはっ、と女の子に笑われた。
「気付かないか〜。まぁそうだよね。
あたしはすぐ気付いたけどね〜」
ニコニコと笑ってる女の子に対して、
雪森くんが軽くチョップをかました。
「すぐドヤ顔すんな、海」
……ん?
うみ……?
『やーだーー!!
ちかちゃんはあーしとあそぶのー!!!』
頭の中にふと、小さな女の子が浮かんでくる。
あれ…もしかして。
「海って、
幼稚園一緒だった、うみちゃん…?」
「〜〜〜!
覚えてくれてた〜!」
ぎゅうっといきなり海ちゃんに抱きしめられて、あたふたしてしまった。